ニュートラルを意識する

オシゴトではニュートラルを常に意識するといいんじゃないかなー、という話。

まず余談から。ここ数年、テニスをやっている。週イチでスクールに通っているのだけれど、サッパリうまくならんね。まーこの年になって運動不足解消のために始めたスポーツはなかなか上達は難しい。しかも週イチだし。勝つためにやっているわけじゃないのが上達しない最大の理由だろうね。

そんな僕でも、たま〜にするどいストローク(当社比)が打てる時があるわけ。ただ、決定的にダメなのは、そうやって打った球を目で追っちゃうんだよね。「お、俺ちょっと今いい球打ったんじゃね」とかいい気分に浸って、自分の打球に見惚れてしまう。だけどそういう打球に限って、相手からも鋭い打球を打ち返されちゃうことって多い。だけどこっちは自分の打球に惚れ惚れしちゃってまさか返されるなんて思ってないものだから、当然そこで負け。あー情けない。

要するに、ストロークを振り抜いたそのままの体勢で打球に見惚れているから、ニュートラルの体勢に戻ってないんだね。体勢が崩れちゃってる。だから次のボールに対応できない。これがダメなところ。ダメだと分かっているのに一向に改善する気配がないのがもっとダメなところ(苦笑)

小学生の頃とかに「家に帰るまでが遠足です」って言われたじゃない?家にいる状態がニュートラルなんだね。ニュートラルに戻すまでが遠足です、ってことなんだよね。

テニスもそうなんだろうなー。ラケットを振って、スプリットステップしてニュートラルの体勢に戻すまでが「ストローク」なんだろうね。

オシゴトでもそう。ソースコードが綺麗に整理されてて、機能はテスト済みの状態がニュートラル。そのニュートラルの状態を常に意識することが大事。体勢が一時的に崩れても、できるだけ素早くニュートラルに戻すことが大事。

機能を追加したら、必ず状態はニュートラルと比べて崩れる。それは当然だよね。もともとニュートラルな状態だったものに外乱を加えているわけだから。でも出来るだけ素早くニュートラルに戻すべき。

ニュートラルに戻すまでが機能追加です」

つまり、コード書いて、リファクタリングして、テストして、そこまでが「機能追加」。コード書いただけで自分の仕事に惚れ惚れしてちゃダメ。ニュートラルに戻さないとお客さんに打ち返された打球に対応できない。

正直なところ、これが分かってない人とは仕事がやりづらい。コードをどんどん書いて、本人はたくさん「機能追加」をこなしたつもりになっているんだけど、体勢はどんどん崩れてニュートラルから外れていってる。先日「それじゃあダメなんだよ」と伝えたところ。真剣に聞いてくれたので、きっと分かってくれたと思う。
信じてるよ!