マイナスイオンとプラズマクラスターとスパコン

裾野に広がりのない山が高くなることはないと思うんだよね。日本って、科学という山の裾野の広がりはどーなんでしょ。

その裾野を見てみるとねー。

こりゃ裾野は広がらんよなぁ。


裾野が狭まって土台がグラついたところに・・・

れんほうキック!


技術は投資対効果をきちんと考えなきゃダメだ。

でも科学は、あれは一種のロマンだと思うんだよね。投資対効果の考え方はそぐわない。長期的には技術に返ってくることもあるだろうけど、そんな先のことが見積もれる人はいない。ロマンはロマンとして追うしかないと思うのよ。ロマンはロマンとしての価値判断をしないといかんと思うのよ。

そういう投資対効果じゃ説明できんものにどうやって金を出させるのか。そのためにはね、そのロマンをもっと「裾野」に伝える努力をしないといけないんじゃないかなぁ。

日本のマンガのレベルがめちゃくちゃ高い理由は、裾野が半端ないからでしょ。日本人はほとんど全員、学校の授業中にマンガの落書きをしてるはず。それくらいマンガの裾野は広い。そういう人たちが大人になって、お金を稼ぐようになって、マンガを買い続けて、結果としてマンガという文化を支えてる。

重要なのはね、日本人はほぼ全員、マンガに関しては鋭い「目利き」だってこと。漫画家の価値を投資対効果で考える日本人はいないでしょ、たぶん。(← 出版社は考えてると思うけど)

科学という分野に一番欠けてるのは、そういう「目利き」なんじゃないの?

ほとんどの人が漫画家にはなれないのと同様に、ほとんどの人は科学者にはなれない。だけれど、画才のない人でも漫画を楽しむことができるように、科学者でない人にも科学のロマンを伝える方法ってのはあるんじゃなかろうか。そういう活動が裾野を広げ、目利きを増やし、最終的には科学に予算を出す文化が生まれるんじゃなかろうか。

そういう努力を怠り、血液型占いのTV番組を野放しにし、ニセ科学と区別がつかない商品を有名企業が大手を振って販売する現状を放置してきたツケが回ってきたのかもしれないよ。

そんなことを思った。


※ 余談だけど、「プラズマクラスターイオン」ってジョジョの技みたいな名前だよね。「震えるぞハートッ!燃え尽きるほどヒートッ!プラズマクラスターイオンッ!」