雇用流動性のジレンマ

この世には A 社と B 社の2つしか会社がないとしよう。しかも、A社とB社の従業員数は必要十分で過不足がなく、欠員が出れば補充したいという程度で大きく人材募集はしていない、としよう。

さて、A 社に勤めるノビタ君は B 社に転職したいと思っている。
同様に、B 社に勤めるシズカちゃんは A 社に転職したいと思っている。

ノビタ君とシズカちゃんが同時に会社を辞めればハッピーエンドだ。だけれど、ノビタ君とシズカちゃんは知り合いではなく、お互いがお互いの会社に転職したいと思っていることを知らない。

ここでジレンマが発生するんだな。

ノビタ君にしてみれば、自分だけ辞めてもシズカちゃんが辞めてくれなければ転職できないわけで、あっという間に無職ぷー太郎ニートに転落だ。シズカちゃんから見ても同様で、ニートに転落するリスクを考えると「まあ今の会社で我慢すればいっか」と退職を躊躇ってしまう。

ここでドラえもんが「要は勇気がないんでしょ」って言えば問題は解決するのかもしれないけれど。実際はそうはならず、代わりにスネオが人材派遣会社 C 社を設立したわけだ。はてさてこのC社、このジレンマを解消する正義のヒーローなんでしょうか。

てなことを、つらつらと妄想しました、この辺を読みながら。
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