「人材の有効利用」で在庫が膨らむ

納期前日の現実逃避でブログを更新です、ハイ。

「オーバースペックは、“人材の有効利用”を考え過ぎるために起こることもある」と中根さんは組み込み開発現場の事情を打ち明けてくれた。

 製品を開発するために人材を集める。いったん集めた人材には、それ以降ずっと仕事を割り振ることを続けなければならない。簡単に解散したり、遊ばせておくわけにはいかないからである。人に働いてもらうために、それが本当に必要かどうかを見極めることなく仕事が作り出される。

組み込み開発フォーラム - MONOist(モノイスト)

この記事は必要のない機能を追加しまくって仕様が膨らんだ「オーバースペック」な組み込み機器の現状を嘆いたもの。

これには「ザ・ゴール」を連想せざるを得ない。
これを下記のように書き換えても意味が通るんじゃあるまいか?

「在庫は、“機械の有効利用”を考え過ぎるために起こることもある」とXさんはY工場の事情を打ち明けてくれた。

 製品を生産するために機械を購入する。いったん購入した機械には、それ以降ずっと仕事を割り振ることを続けなければならない。簡単に売り払ったり、遊ばせておくわけにはいかないからである。機械に働いてもらうために、それが本当に必要かどうかを見極めることなく仕事が作り出される。

機械はフル稼働しないと「もったいない」気がするわけだ。それに、フル稼働のほうが原価計算上は有利になる。かくして在庫の山が積みあがるというわけ。

オーバースペックも根は同じなんじゃないか。つまり、人材をフル稼働させないと「もったいない」気がするわけだ。


この「もったいない病」は日本中に蔓延しているね。
だから管理者の仕事は部下をフル稼働させることになるし、部下は暇なときでもフル稼働している振りをする。こうしてみんな「忙しい忙しい」とわめく。


問題は、仕事は仕事を生むけれど、仕事が儲けを産むとは限らない、ということ。
機能を増やせばバグも増えるけれど、その分だけその機能が売れるとは限らない、ということ。


じゃ、どうすればいいか、ってのはよく分からない。
ボトルネックスループット測ればいいのか、何なのか?
この場合ボトルネックは人材になるわけで、ボトルネックの人材っていうと聞こえが悪いけど、実際は逆でキーになるような優秀な人がボトルネックになるだろうね。そのキーマンのスループット以上の生産性は出せない、ということか。
なんか違う気もするな。うーん、うーん。


・・・こんなこと書いていても、明日の納期に向けたスループットは上がりませんな。
仕事しよ。