"ソフト・ハード一体"という放送免許の要件(-.-)

へぇっ,こんな要件があるなんて知らなかった・・・.


NHKスペシャルの「テレビは誰のものか」という討論番組を見た.ウンウンと納得したり,「なるほど」と気づかされたり,「そりゃ違うんじゃないの」とツッコミを入れたりしながら見た.でも放送業界のことは私はさっぱり分からんので,大したことは書けない.

ただ,番組を見ていて「え,そうなんだ」と驚いたことがあった.放送事業者には「ソフトとハード一体」という要件があって,コンテンツ作成能力(ソフト)と放送の物理的設備(ハード)両方を備えた事業者でないと放送免許が得られないらしい.これって有名なこと?全然知りませんでした・・・.

ググってみたら,こんな記事を発見.

笠原一輝のユビキタス情報局 より引用:

 現在の放送法のスキームにおいて、総務省は放送免許に“ソフトとハード一体”という条件を付けている。つまり、放送局が自前でコンテンツを作ることができ、かつ放送のハードウェア(つまり電波を送信するための設備)を所有しているという2つを満たさない限り放送免許を与えないという方針だ。

 これは放送法には明記されていないが、総務省の方針として過去に大臣談話などの形で明らかにされている(昨年7月の朝日新聞の報道によれば、麻生総務大臣(当時)が「今のところ分離は考えていない」と発言したという)。


これって高い参入障壁だよね.放送設備って巨額の費用が必要だろうから,それなりの巨大な資本を持ってないと放送業者になれないわけだ.ってことは巨額の収益を上げないと経営がまわらないわけで,ニッチな金にならない番組はなかなか作れないだろうね.結局視聴率稼ぎのウケ狙いの番組が増えてしまい,ロングテールな人々を満足させることが出来ないんだ.


もしハードとソフトが分離されたらどうなるだろう?水平分業的な構図だ.ちょっと現実離れした突拍子もない案かもしれないけど,考えてみた.

放送事業者は放送設備を提供するだけでコンテンツは製作しない.こうなると放送設備は複数のチャンネルでシェアし得る(よね?)のでコストが下がる可能性があるんじゃないのかな?
コンテンツ制作事業者は,放送事業者から放送時間を買ってコンテンツを放送する.もちろん放送時間はゴールデンタイムは高く,深夜は安く設定される.そうすれば小さなコンテンツ会社でも,価格の安い深夜枠だけを購入してニッチな番組を放送できる.

つまり,コンテンツ制作の参入障壁が著しく下がるんじゃないか.そうなると,ニッチな分野を対象とした番組も登場したりして,番組の多様性が増すんじゃないか.であれば,スポンサー企業側もより視聴者を絞ったCMが出せるんじゃないか.


でも電波の周波数帯は有限だからチャンネル数には限界があるから,そんなに多様性は出ないのかなー.衛星放送の場合はどうなってるんだろ?
あー,やっぱり放送のことは技術的にも法的にも知識がないからさっぱり分かんないな.ここまで読んでくれた方,いい加減なことしか書いてなくてごめんなさい.