生産性を1000倍にするのは現実的な課題である
まさに「貧乏暇なし」だ。
弾言する。
暇を作れぬ奴に金は作れない。
404 Blog Not Found:暇を作れぬ奴に金は作れない
「暇」という表現に抵抗があるなら、「ゆとり」と置き換えても良いだろう。書籍「ゆとりの法則」には8ピースのパズルの話が登場する。
- 作者: トム・デマルコ,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2001/11/26
- メディア: 単行本
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http://ascii24.com/news/i/topi/article/2004/01/30/print/647980.html
8パズル(日本ではいわゆる“15パズル”として知られる)を例に挙げて、「この隙間を埋めれば効率は確かに11%向上するが、それによってコマが動けなくなる」とゆとりの必要性を示した
はてさて、ここで唐突に話は変わるのだけれど、@IT MONOistでこんな記事を読んだ。「日本型のものづくり」と称して人間系にしがみつく現状を痛烈に警告する記事である。
日本では人間系の意識が非常に強くて、「どうせITなんて役に立たない」「どうせ社外の技術者なんて使えない」という不文律みたいなものが企業文化の中に根付いてしまっています。一方で、人手不足や新製品の投入サイクルが短縮する、海外のライバルたちはIT化を進めて低コストの製品をどんどん投入してくる、といった現実は迫っているのです。ですから若手エンジニアの方は、まず伝統的な日本型モノづくりの良い部分と悪い部分を客観的に評価する態度を持ってほしいのです。
製造マネジメントフォーラム - MONOist(モノイスト)
人間系にしがみついているうちに、徐々にゆとりを失っていくのが一番怖い。人間系にこだわっていると、「頑張って」効率化しようとしてしまう。
それじゃダメなのだ。
頑張ってはいけない。頑張って達成できる効率化なんてたかが知れている。頑張らなくても効率を上げられる方法を考えなくてはいけないのだ。それを考えるために「ゆとり」が必要なのだ。
頑張って解決しようという思考から脱却するには、次のような極端な質問を想定してみると良い。
「あなたが取り扱う情報量が1000倍になったらどうしますか」
これはグーグル(Google)の面接試験の質問である。普通の人なら、目を丸くするだろう。しかしながら、この質問にひるむようでは、シリコンバレーでは働けない。
情報量の1000倍というレベル感は、グーグルレベルのIT企業が普段接しているレベル感であり、コンピュータの処理能力の進化に合わせたITソリューションの威力である。
製造マネジメントフォーラム - MONOist(モノイスト)
1000倍!
これはもう、「頑張って」達成できる数字じゃない。思考が人間系から離れざるを得ない。こういう飛び抜けた極端な質問を想定することが、大きなブレークスルーを引き起こすきっかけになるのかもしれない。
そして、こういう極端な質問に頭を巡らすような、そんな「ゆとり」が必要なのだ。
最後にもう一言。
僕は人間系は絶対に否定するつもりはない。効率化効率化と叫んで職人肌の人間系作業を切り捨てたいわけじゃない。だって、人間ってスゲーもん。コンピュータには絶対に出来ないことが出来るもん。
だけれども、「ゆとり」がなくなってくると真っ先に人間系の部分からカットされていくものじゃないかと思う。僕はそれを防ぎたい。人間系を守るために、ゆとりを維持したい。そのためには何が必要なのか?そういう観点から何らかのお手伝いが出来るソフトウェア開発に携わることが出来れば、それ以上ない幸せと思う。