確率の問題の答え + 封筒のパラドックス

3つの箱A,B,Cがあるとしよう。そのうち1つに当たりが入っていて、残りは空だ。私はどの箱が当たりかを知っているが、あなたは知らない。
さて、あなたが1つの箱を選んだとしよう。その箱をAとする。
そこで私が、残りの2つの箱から1つの箱を開けて、中身が空であることを示した。この箱をBとしよう。
さあ、当たりはあなたの持っている箱Aか、残っている箱Cか、2つに1つ!どちらが当たりの確率が高いだろうか。

確率の問題(数学) - カタチづくり

2つに1つ、と言われると、直感的には当たりの確率は半々、っていう気がしないだろうか?・・・「しない」って言われちゃったら何もいえないんだけどさ。

あなたが最初に箱Aを選んだ時点で、Aが当たりの確率は1/3。逆に言えば、残りの箱Bか箱Cのどちらかが当たりの確率は2/3だ。ここで私が箱Bが空であることを示したわけだから、残りの箱Cが当たりの確率は2/3というわけだ。つまり、箱Aよりも箱Cのほうが当たりの確率が高い!


ここで終わりじゃ面白くないから、封筒のパラドックスを書いておこう。

2つの封印された封筒が机の上にある。きみたちは、一方に他方の2倍のお金が入っていると聞かされる。そして、1つを取り、中にいくら入っているかを見たとする。それを100ドルとしよう。そのとき、君たちはそのお金を取るか、もう一方の封筒と交換するかという選択のチャンスがもらえるとする。さて、もう一方の封筒には、100ドルの倍の200ドルか、半分の50ドルが同じ確率で入っていることになる。つまり、きみたちがもう一方の封筒を取ったとき、200ドルもらえる確率と50ドルもらえる確率は等しいのだから、得をする確率も損をする確率も同じだということだ。だから、交換したほうが得なオッズになっているだろう?
・・・
しかし、ここで奇妙なことが起こるのだ。きみたちが封筒を開けて、その中にいくら入っているかを知る前でも、君たちの推論は同じはずだから、封筒を開ける手間を掛けなくても、君たちの封筒をもう一方の封筒とすぐに交換するのが合理的なはずだ。・・・しかし、きみたちが最初にもう一方の封筒を選んだとしても、同じ理由で、選んでない方の封筒とそれを交換した方が良いということになる。これは明らかに馬鹿な話だ!これはパラドックスだ。