「シンプルに考える」ことはエントロピーを下げることだ
こう言う人がいる。
「シンプルに考えればいいんだよ。複雑に考えるから難しくなっちゃうんだよ。」
だから僕は、自分にこう言い聞かせてきた。
「難しく考えるな。シンプルに考えるんだ。単純にだ。・・・」
しかーし。なかなかシンプルには考えられない。「シンプルに考えることも出来ないなんて、俺って馬鹿なのか?」と凹んだりした。でも、シンプル=簡単じゃないね、やっぱり。
考えてみりゃ、これは当たり前だ。だってこの世はエントロピー増大の法則に縛られているんだから。ほっといたらどんどん複雑になる。それが自然だ。シンプルに考えるってことは、自然に逆らってエントロピーを下げるってことだ。簡単なはずがないよ、これは。
考えてみると、人間の営みのほとんどは自然に逆らってエントロピーを下げようとする活動といえるのかもしれないな。大抵の仕事って、「〜のエントロピーを下げる仕事です」って説明ができるんじゃないだろうか。
「システム開発とは、お客様の業務のエントロピーを下げる仕事です」とか。
・・・と、世の中の仕事をシンプルに考えてみちゃったりして。