新技術はリスクが高いか

新技術はリスクが高いので、リスクヘッジとして技術が枯れるまでは実プロジェクトでは使うべきでない。

という話が、デブサミの「対談:ITアーキテクト大解剖」というセッションであったそうだ。

デブサミの後、知人(id:y-komori)及びその会社の方々と飲んでいて、その中の一人からそんな話を聞いた。その方は「でも新技術は従来技術に対して何らかの改善がされているわけだし、技術的にも面白いし、それを『使うべきでない』とまで断言してしまうのは、うーん、なんだかなー」という感じだった。

使うべきでない、というのはどんなコンテキストを前提としているか、が重要だ。確かに、あるコンテキストで考えれば新技術には簡単に手を出すべきじゃないと思う。だけど僕は新技術は積極的に使いたいと思っている。僕の場合は、新技術を使うほうがむしろリスクが小さい(場合もある)と思っている。なぜかというと、僕の会社は競合他社と比べてずっと弱小で、しかも後発だからだ。他社と同じことをやっていたら絶対に勝てない。他社と同じことをやるほうがずっとリスクが高い。新技術を積極的に使うほうが差別化の可能性につながるので、リスクを小さく出来る可能性がある、と思っている。

つまり、「新技術はリスクが高い」という命題はコンテキストに強く依存するんだ。でも、セミナーで聞ける話というのは、当然だけど自分の事情や状況にぴったりと当てはまっているわけじゃないんだ。だから、自分のスタンスというものをしっかりと持って、得た情報を積極的に咀嚼して取り込む必要があるんだ。

そんなことを思った。